小川束『和算』(中公選書,2021)の正誤,修正(2021年7月21日,10月26日)


小川束『和算』(中公選書,2021)を
刊行後,読者の方から質問と指摘をいただきました.
それによって以下のように修正させていただきます.
誤りをお詫びすると共に,細かく読んでいただいた方々に心よりお礼申し上げます.

43ページ(脚注3の2行目):算術者百川治兵衛切支 ===>「算術者百川治兵衛切支(カギ括弧が抜けていました.)
53ページ(8行目):近江===>遠江

81ページ(脚注11の3行目):k^2>j^3>k^4 ===> i^2>j^3>k^4(不等式の最初はiの2乗です.)

88ページ(5行目):門人の ===> 師を批判された

88ページ(6-7行目):「というのも、..その可能性は高いと思われる。」削除

89ページ(5-8行目):「ところがその...解答の出版を試みた。」削除

(注.『発微算法』は建部らが門人になる前に刊行されていますので,建部らが『発微算法』の刊行を勧めたというのは誤りです.そのため,88ページに修正と削除とを施します.なお,建部らが関の『発微算法』が批判されたことに憤慨してその解説書『発微算法演段諺解』を書き,師の関に出版の許可を求めたことは正しいです.)

153ページ(5行目):三八〇ページほどの ===> 八〇〇ページほどの(A History of Mathematical Notationsは2巻あることを失念していました.)

196ページ(6行目):百編程度の ===> 一〇〇編程度の(表記の変更です)

216ページ(図):横に並んでいる円の上に共通接線が抜けていました.

222ページ(後ろから2行目):この記録によれば信由は ===> この記録によれば四代目藤右衛門、信基(一八三六?一八六九)は(信由と信基を混同していました.)

249ページ(3行目):2{(1+2+3+... ===> 2{1+2+3+...(開き括弧が不要でした.)

257ページ(脚注4):『こもも文化財だより』 ===> 『こもの文化財だより』(誤植の訂正です.)

289ページ(3行目):明治時代の数学史の研究に関しては ===> 明治時代の数学史を含む研究に関しては(「を含む」を挿入します.)

291ページ(脚注10の4行目):of the old school ===> of the old school"("が抜けていました.)
294ページ(図版のキャプションの2行目):(中国・文物 ===> 中国・文物(開き括弧が余分でした.)

308ページ(9行目):一回目に三の三乗(九) ===> 一回目に三の三乗(二七)(3の3乗は27でした.)